忘れないように

単に記憶力が著しく悪いのか、それとも他に何か原因があるかわからないけれど、年々忘れてしまうことが増えています。その時を生きていた俺が死んでいるような、もう二度と手に入らないものがこぼれ落ちていってるような、そんな気がしてもうこれ以上失いたくないので、日々を書き留めたい気持ちがこのブログです。

タバコ、美化されすぎ問題

 

    まだバイトも出来ず好きな漫画を自分で買うことが出来なかった頃、親の持ってた漫画を読み耽っていた。

    今の漫画って、SFとかスポ根とかジャンルが豊富にあるんだけど、俺の親世代の漫画はヤンキー漫画が圧倒的に多かった。父親の友人とかバイト先で接客したおっちゃんとかの昔話が、平成生まれの俺からするとよくそんな悪いことできんねって思わされるような話が多かったのもそれの影響かもしれない。

    空のビール瓶で人殴ったり、無免許でバイクで暴走とかしてた人達なので、未成年喫煙なんかみんな当たり前のようにやってる。

 

    そして時代は流れて、平成。俺らの時代。ビール瓶で人を殴る?無免許でバイクで暴走?夜の校舎窓ガラス壊してまわる?そんなやついねえ。平成のナウなヤングからすれば、ヤンキーなんてのは時代遅れ。見かけたら、生きた化石見るような気分。そんくらいヤンキーは珍しい存在になったし、多くは丸く大人しく生きることに徹した。

 

    でもそんな平成でも未成年喫煙するやつは履いて捨てるほどいる。ヤンキー漫画も減ったし、ドラマとかでも未成年が喫煙するような描写も厳しくなったのにな。なんでだと思う??

 

    それは音楽の影響だと思う。どんなアーティストにもタバコが歌詞に出てくる曲が必ずと言っていいほどある。しかもそれが良く歌われる。

    チャットモンチーの「染まるよ」では、「あなたの好きなタバコ 私よりも好きなタバコ」という歌詞からあなたが私よりもタバコが好きで、サビの最後の「煙が目に染みるよ 苦くて黒く染まるよ」ではこの女の子の主人公を考えされられたりと、報われない恋をうまくタバコと共に歌い上げてる。

    コレサワの「たばこ」は、好きな彼はたばこを嗜む人だが僕はたばこが嫌いで彼は気遣ってよくベランダで吸っていた。しかし彼がいなくなって、いなくなった彼の匂いが恋しくなって置いてった大嫌いなたばこに火をつけるという曲。

 

    こんな風に歌われると、これを聴いてた人間は失恋と同時にたばこに手を出してしまう。失恋のほろ苦さをタバコの苦さで消そうと思ってさ、とか言って。物思いに耽った顔で。黄昏れながら。その時多分そいつの目線はこっちを見てない。完全に曲の世界観に入り込んだつもりで自己陶酔してる。

    それ以外にも、そもそもアーティストに喫煙者が多いし、自分も吸えば好きなあの人に少し近づけるって思いそうだし、そうじゃなくても好きな人の好きな物は興味持っちゃうじゃん?

 

    こういう理由が今タバコを吸い始めるきっかけとして一番多い。現状がまだもう少し続くとして、次はなにがタバコを吸い始めるきっかけになるんだろうな。