忘れないように

単に記憶力が著しく悪いのか、それとも他に何か原因があるかわからないけれど、年々忘れてしまうことが増えています。その時を生きていた俺が死んでいるような、もう二度と手に入らないものがこぼれ落ちていってるような、そんな気がしてもうこれ以上失いたくないので、日々を書き留めたい気持ちがこのブログです。

生まれ変わったら俺は駅前の24時間営業のマクドナルドになりたい

 

    久しぶりに会う仲のいい友達と会って、喫茶店で話をした。昔からいろんな話をしている内に、そのうちお互い誰にも話してないようなことまで打ち明けるようになって。異性なのにな。なんでだろう。男女間の友情なんてあるわけがねえ、結局最後には棒と穴で乳繰りあうんだなんて持論を振りかざして生きてきたけど、こいつとの関係は紛れもなく男女間の友情だと胸を張って言える。これがもしそうじゃないなら、いよいよ本当にそんなものは存在しねえよ。

    久しぶりだって言うのに、お互い根っこが湿っぽくて陰気で、ちょうど水をあげすぎた植物のようみたいだから、楽しい話も程々に気に病む話ばっかりして、二人で凹んで、それでも頑張ってこうなって笑ってまた今度って写真を撮って解散した。

 

    それがさっきの話。明日は久しぶりに朝からバイトだから早く帰って寝ようと駅へ向かうとなんか人がわんさかいた。

    最近改装したばっかの駅だから、もしかして駅構内でタピオカでも売ってんのかと思ってそこにいた駅員に聞くとどうやら人身事故らしい。既に1時間近く経ってもまだ復旧の目処が経ってないらしいので、諦めて横断歩道を渡って向かいにあるマクドナルドへと来た。

 

    まあみんな考えることは同じだよな、わかってたよ。マクドナルドにも人がわんさかいた。なんとか空いてる席を確保してマックシェイクだけ頼んで電車の復旧を待つことにした。

    そして今これを書いてるんだけど、まあその間にもわんさか人が来る。帰宅難民が。ちょっと歩けば別の鉄道あるのにな。歩けよ。いや俺もか。

 

    こういうときにだけ俺はマクドナルド使うのずるいよなって思う。普段からマクドよりモスだろとか、友達とご飯食べに行くってときにマクドは違うとか、とにかくそういう態度をとってる。マクドナルドなんてもんは、一人でとりあえずなんか食べるときに行くところで、友達と行くとしてもとりあえず軽く食って時間潰すかっていう時にしか行かない。あとは今回みたいなこういうとき。実に都合のいい使い方。でもみんなそんなもんなんじゃない?

 

    これがもしマクドナルドが1人の人間なら俺は本当に酷いやつだ。

    「今日みんな予定あって誘い断られたし遊ぼうぜマクドナルド」「あ、今日はちゃんと友達いるしマクドナルドはいいよ」「やばい終電逃した、家泊めてよマクドナルド」「友達迎えに来てくれるからやっぱり帰るわ、ありがとなマクドナルド!」

    うーん、なかなかに悪い男だ俺は。マクドナルドの気持ち考えたことあんのか。でもマクドナルドはいつも俺の期待に答えてくれる。普段は利用されてるとわかっててそれでも俺の期待に応えてくれるし、俺が困ったときにもちゃんと手を差し伸べてくれる。こういうやつ、人間にもいるよな。普段あんまり目立たないけどいろいろ気を利かせてくれて、いざという時めちゃくちゃ頼りになるやつ。

    マクドナルドは人でいうならそんなやつだ。普段も何かと気が利く立ち回りで、困ったときにめちゃくちゃ役に立つ。しかも駅前のマクドナルドはもう役に立ちすぎる。電車止まったり終電逃したらみんなマクドナルドへ行く。今回がそうだし。

 

    いいな、いざという時に役に立つ存在。そんで普段もさりげなく人を支えてる存在。俺はそんな存在になりたいな。就活の面接で「あなたをものに例えるとなんですか」と聞かれて、模範解答は「潤滑油です」と答えろとあるけど、駅前の24時間営業のマクドナルドですも使えると思うな俺は。理由は上記のとおり。もし就活してる方、聞かれたら一度試してみては。