忘れないように

単に記憶力が著しく悪いのか、それとも他に何か原因があるかわからないけれど、年々忘れてしまうことが増えています。その時を生きていた俺が死んでいるような、もう二度と手に入らないものがこぼれ落ちていってるような、そんな気がしてもうこれ以上失いたくないので、日々を書き留めたい気持ちがこのブログです。

フフフ…待っていたぞ勇者よ…。

 

    「お前好きそう。」

 

    そう言って俺が好きそうなルックスの女の子を見つけてきては、不定期に画像を送ってきてくれる数奇な友人が一人いる。

    そいつは、あまり他の友人から理解の得られない俺の趣味嗜好を何故か結構わかっている。でもわかっているもんだから、大体俺が既に知っている子を送ってくる。だから俺は大抵「この子可愛いよな。前からフォローしてる。」とレスしている。

    するとそいつはこう言った。

 

    「なんかもうこの世の可愛い女の子全部フォローしてる説あるな」

 

    あるわけないだろと。世界人口ナメるなと。

 

    たしかに俺は可愛かったり綺麗な女の子を見ているのが何よりも好きだし、それが俺の幸せでもあるので、常日頃からその辺りのサーチを怠ってはいない。アイドル、モデル、女優、一般人、YouTuberと垣根を問わず容姿の優れた女の子を見つける為に、SNSという大海原を航海している。Like a コロンブス

 

    話は大きく変わるが、幼少期、両親の離婚後父親側に引き取られた俺は、父と弟と父の実家で過ごしていた。手狭な一戸建てにニ世帯だったので、三人は一つの寝室を共にしていた。

   その寝室は三人が寝るにはやや小さいのにも関わらず、不釣り合いにデカいテレビが置かれていた。そして寝る前によく父親がテレビゲームをしているのを後ろから見ていた。その時間が好きだった。自分でゲームをプレイするよりも人のプレイを後ろから見ている方が好きだった。

    父はドラゴンクエストシリーズのゲームが好きで、俺も好きだったので、「眠いならもう寝ろ」とかける父の言葉に従わず、やがて眠気に抗えなくなるまでずっと見ていた。

 

    そのドラゴンクエストシリーズで特に印象的だったのが世界を制服しようとする魔王。当時不思議でならなかった。この魔王にも自分の世界(言うなれば魔界か?)があるはずなのに、どうしてわざわざ人間の世界に出張ってきてそれすらも己のものにしようとするのだろうと。

    でもこういう構図はドラゴンクエストのようなRPGものとか、少年漫画には結構定番で、ラスボスの目的は大抵、分け合える何かを分け合うのではなくて征服しようとしている。

 

    で、また話は戻るんだけど。俺は容姿の優れた女の子を見るのが好きで。常にアンテナを張って毎日毎日そんな女の子を探している。それこそ「この世の可愛い女の子全部フォローしてる説あるな」って言われるくらいに。

    そんなに言われてしまうくらいなのに、未だに月に何人も今まで知らなかった容姿の優れた女の子が出てくる出てくる。それが悔しくて堪らない。こんなに可愛い(綺麗な)女の子を知らずに今まで過ごしていたなんて、俺はどれほどの幸せを掴み損ねてきたのだろうと感じてしまう。

 

    だから俺は思った。

 

    「この世の容姿の優れた女の子全員知りたい」

 

    ここで一つ訂正なんだけど、さっき俺は容姿の優れた女の子を見るのが幸せと言ったが、それは俺がそういう人たち(女優かアイドルか何かはわからないけど)を見てることしかできないわけで。だから見てるだけで幸せと言ったのは、ただの強がりで本当なら付き合ったり結婚したりしたいよ。したいですよ。ええ。

 

    そこまで来たなら次に思うことは当然こうなる。

 

    「この世の可愛いor綺麗な女の子全員みんな俺だけのものにしたい」

 

    そう思って気づいたよ。あれ、これ昔不思議に思ってた魔王とか少年誌のラスボスと同じような発想じゃん。

 

    もしかしたら俺は。俺はもう魔王なのかもしれない。参ったな。助けてくれ俺を。倒してくれ俺を。勇者様。待っています。じゃないと俺は人の道を踏み外したままでいるかもしれない。本当に。早く来てくれ。待っている。

 

    それまで俺は相対した時のセリフの練習でもしている。せめて少しでもかっこがつくように。